この記事を読んでいただくことで、以下のことが理解できます。
- レインウェアや防水製品の洗濯方法が簡単に理解できる
- ご家庭の洗濯機で簡単に洗えるようになる
- 防水加工を最大限まで長持ちさせる事が出来る
スノーウェア、ダウンジャケット、ウール製品など冬物衣料のお洗濯、皆さんはどうされていますか?
毎回クリーニングに出している方も多いのではないでしょうか??
クリーニングに出す目的が、手間を掛けずに時間を有効に使いたいという方ならいいのですが、
ウェアを大切メンテナンスして長持ちさせたいという方にとってはあまり良くない事が多いです。
長持ちさせる最大のコツは、自宅の洗濯機で頻繁に正しく洗う事です。
そのほうがウェアに負荷がかからず防水機能も長く維持管理出来ますし、
定期的に洗濯することで簡単に耐久撥水加工(DWR)も効果的に回復させることが出来るのです。

そもそも自宅で洗ってもいいの?
防水機能や撥水機能に悪影響なんじゃないの‥‥!?
そんな不安をお持ちの方が大勢いらしゃるのではないでしょうか?
レインウェアや防水加工製品の洗濯方法については、非常によく受ける相談内容の1つです。
高価な製品が多いためか、クリーニング店から相談を受けるケースも度々あります。
20年間アウトドア業界で働いてきた経験から「レインウェア」や「防水ウェア」の正しい洗い方」についてお伝えします。
この記事が、少しでも皆さんのご参考になれば嬉しいです。



簡単なポイントさえ覚えれば洗濯機で簡単に洗えます。
ウェアも長持ちしますし、クリーニング代も節約できちゃいますよ。
レインウェアは洗わずに放置すると劣化します
一般的に「レインウェア」とは防水機能を備え持ったウェアの事をいいます。
日本では昔から「カッパ」とか「ヤッケ」なんで呼ばれてもいますね。


スノーウェアや積雪期の登山ウェアにも防水性能が備わっているものが多くあり、
アウトドア・メーカーでは「ハードシェル」と呼ばれていることも多いですね。
このレインウェアやハードシェルについて、意外にも多くの方が洗濯してはいけないという誤った認識をお持ちのようです。
しかし、防水ウェアに使用されている生地にはメンブレンやシームテープといったどうしても経年劣化してしまう素材や加工が多く使われています。
特に使用後、汗や皮脂汚れを付着させたまま放置してしまうと生地の経年劣化を早めてしまい・・・最終的に加水分解を起こして剥離し、防水機能が失われてしまいます。


残念ながらこのように剥離してしまった生地やシームテープは、修理して元通りにすることが技術的に出来ないため、
製品を買い換えなくてはいけなくなってしまいます。
剥離しない防水透湿性素材は現時点で世の中に存在しませんが、劣化を遅らせる方法はあります。
対策方法はこまめに洗濯機で洗うだけ!非常に簡単です!!
どんなに大切に手入れしても最終的には劣化してしまいますが、少しでも長く着用するためこまめなお洗濯をして下さい。
洗濯のポイント
ファスナーをすべて閉じてから洗濯機に入れる


防水生地なのでポケットに水が入るとなかなか抜けません、事前にファスナーは全て閉じておきましょう。
手首についているベルクロなどのパーツ類も他の衣類に引っ掛かり傷つけてしまう恐れがあるので、しっかりと止めておいて下さい。
フードや裾に調整用のドローコードが付いている場合には、洗う前に全て緩めておいてください。
絞ったままだと生地にシワが出来てしまい、きれいに汚れが洗い落とせない箇所が発生してしまいます。
心配な方は洗濯ネットを使用するのもオススメです!
洗いむらが起きないように出来るだけ広げた状態でネットに入れることをオススメします。
洗剤を入れる


洗剤は中性か弱アルカリ性のものをオススメします。
「NIKWAX」や「Granger’s」など様々なメーカーから防水ウェア専用洗剤も出ています。
ちなみに、我が家では「All things in Nature」を使用しています。
どんな素材にも使えるため何種類も洗剤を買わなくてOK!
節約もできて、本当に便利な洗剤です。
また、粉末洗剤だと衣類に残りやすいので液体洗剤を使用するか、
粉末の場合はぬるま湯でしっかり溶かしてから入れてあげるのが良いでしょう。
洗濯モードの設定
通常の全自動モードで構いませんが、設定が可能な場合はすすぎまででOKです!
できれば脱水は避けましょう。
そもそも防水加工が生地に施してあるので、水を多く含みませんしパーツが絡まり破損する可能性も高まります。


よくすすいで洗剤がしっかり落ちていれば問題ありません。
パタパタと叩いて水分を飛ばしたら、しっかりと乾燥させましょう!
乾燥


天気の良い日に、庭やベランダで陰干しをしてもらえれば完璧です。
風通しが良い場所でしっかりと乾燥してあげて下さい。
もし雨天時の場合には乾燥機を使用してもらってもOKです!
その場合、できれば低温に設定してしっかり乾かすようにして下さいね。
実はしっかりと乾燥させることで、本来の撥水性も回復する場合が多いです。
洗うだけではどうしても撥水が回復しない場合には、こちらの記事を参考にしてみて下さい。


まとめ
- 汗や皮脂といった汚れを残さない事で、加水分解による劣化を遅らせる事が出来る。
- 表面の汚れが落ちれば、本来の撥水性能も回復する事が多い。
- クリーニングに出すことは時短になり家事が減るので楽だが、ウェアへの負荷は大きくトラブルも多い。
- 洗濯方法は簡単、自宅の洗濯機で洗うだけ。
- 脱水はしなくて大丈夫です、風通しの良い場所でしっかりと乾燥させてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
お気に入りのウェアに愛着をもって、少しでも長く着用できるようメンテナンスしていきましょう!
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